まとめ系

「アトピーで病院に行くくらいなら死んだ方がいい]50才のアトピーさんと、清水先生とブリーフセラピーの話

 

この本には、心温まるストーリーがある。
だから、まずはこの本に書かれてる患者さんのストーリーを引用しますね。
この本を書かれた清水先生の言いたいことが詰まってます。
論理的に語るよりも、ストーリーでしか伝わらない温度感が伝わりますね。
ちょっと長いです、でも、今のアトピーとどうやって付き合っていいかわからない人は、参考になるかも。

「23年前 突然アトピーになりました」「アトピーで医療機関にかかったことはありません。」
初診時の問診票にはそう書かれていました。彼女は、五十歳 元看護師で現在は、セミプロのミュージシャンをしている女性です。

23年間アトピーを抱えながら、一度も病院にかからなかった女性です。

「23年間治療してこなかったのに今回どうして治療しようという気持ちになられたのですか?」尋ねました。

彼女は「アトピーで病院に行くくらいなら死んだ方がいい」と思っていたとのこと。
しかし、ある朝、鏡を見ながら顔の手入れをしていた時に「もうだめだ 限界だ」と感じたそうです。アトピーになって23年も経つのに何をしても、アトピーが改善してない自分に気付いたと言います。そして何より大きな きっかけになったのは半年前まで付き合っていた22歳の恋人の存在だったと女性は語りました。
「22歳!」失礼ながら 驚きが思わず口から出てしまいました。

その22歳の彼は「アトピーって治らないの 一緒に直していこうよ 髪型をロングにしてみようか メイクもしてみようよ素敵になれるよ」と言ってくれたそうです。彼女は、閉ざしてた心の扉彼がノックしてくれたように感じたと言います。
私は「この患者さんのアトピーが良くなる ストーリーはすでにスタートしている」と感じました。彼女はその日にステロイドを使う決心をされ、プロアクティブ療法を試していくことになりました。

診察の最後に「症状が良くなったらそのことで何が違ってきたか。
この先どんなことができそうか。今度来た時に教えてください」とお願いし、初診を終了しました。

2週間後2度目の受診の時には 症状はかなり良くなっていました。何があったかを聞いてみると「まず 鏡を見ることができるようになりました。それに人の目を見て話しをするのも平気だし、仲間との会話が弾むようになりました。肌がすべすべし 触るだけで嬉しいです。目が開きやすくなって目が大きくなった。化粧品も買いに行きました。希望を持っていいんじゃないかと思いました。23年ぶりに自分と会えた感じですせっかく生まれてきたんだったらやりたいことやって思いっきり楽しんで自分の人生を生きよう そういう気持ちです。」

「これからどんなことができそうですか?」と聞くと「 アトピーを手放せそう。
他の歌手にも気持ちで負けない。ありのままの自分にOKを出せる。女性らしい服を着られう。素敵な彼氏を作る。就職する意欲が持てる。親との依存関係から自立する」と言ったことが語られました。

2週間ステロイドを概要 して良くなる人は大勢いますしかし こんなに大きな変化が短期間に起こった人に出会うのは初めての経験でした。

私は彼女に別れてしまった22歳の彼のことを少し 尋ねてみました。

「これまでは頭で人を好きになってばかりだったけど彼は違っていました。一瞬で好きになった年齢も性格も どんな生活してるか全く気にならなかった。ハートから 熱いものが溢れてきて好きになるのは 感覚 なんだと 知りました」

まさにこの22歳との出会いがそれまでよくなれなかった ストーリーが良くなる ストーリー へと転換する大きな きっかけになったようです。

私はこの患者さんの良くなる ストーリーをさらに確実なものにしていく お手伝いをしようと考え、それがどんな攻撃をしてきたのか、その影響はどんなところに及んでいたのかを次回教えてください。」という課題を出しその日の診察を終了しました。

次の診察の時、彼女はアトピー の不安をペイント名付けました。そして彼女は店員の攻撃の内容を紙に書いてきてくれました。

「お前は幸福にはなれないならせない。」「化学物質を使って地獄に落ちろ」「アトピーになった時医療にかからずに治すと決めたのになんてことをしてくれるんだ」

彼女は もともと看護師として働いていました。でも病院では誰だ対症療法のみをしているということを知り病院に対してネガティブな感情を持つようになりました。

しかし現在では既にペインの攻撃に対抗して 医療機関を受診しステロイド療法も開始しています。そのこと自体が彼女のリソースと考えた私は、そのリソースのルーツについて尋ねてみました。
「あなたが23年間 医療機関にかからなかった理由はわかりました。その壁を乗り越えうける決断をされたことは まさに あなた自身の力です。
彼らは、あなたがこれまでの人生で出会ってきた家族や様々な人たちと過ごした経験や 会話などを通して作られてきたと思います。そういったについて教えてくれませんか。」

彼女の話によると23年目にして受信を決意させたリソース の源は 主に二人の人物でした一人目に彼女があげたのは10年前に知り合ったという。ヒーリングの先生ですその人を唯一無二の師と仰いでおり、あらゆるものの見方、受け止め方 一方に多大な影響を受けました。彼女はその先生から次のようなことを学んだのです。

・人生は楽しい死ぬためにある 些細なことで幸せを感じられることが大事
・倫理 道徳 宗教などにとらわれすぎない
・あれもこれも嫌と言わず まずはすべて受け入れ 自分にはないものは手放す
・生きていて出会う 全ての人とは何かの縁がある。
・頭で考えない肉体で感じる体の身体感覚を研ぎ澄ましていく。

そして彼女は先生から学び、成長していく過程で二人目の重要人物である22歳の恋人と出会ったそうです。
「彼と初めて会って 自分はずっとこの人と会いたかったのだとわかった。
やっと出会えたって叫びそうになった素敵に年齢のことなど考えたらどうにもできなかったけど、とにかく出会えたことが幸福だった。
だからまさか少しの間でも好き同士になれるなんて思いもしたかった。
「私綺麗になるからね。彼と約束したからその約束を果たそうとしている。
会えると信じてるし。その時に。しっかり生きていられる自分になりたいと思っている」語ってくれました。

治療へのモチベーションが上がると治療効果も全く違ってきます。この原稿を書いている時点で初診から約8ヶ月が経過していますが今では 週に1日 ステロイドを使うだけで 症状は治るようになり、彼との約束を果たせてると言えます

ミュージシャンとしての活動 まだ フル回転とはいかないようですが、自分自身のペースで レストランなので 語り引きをしておられ、しっかり生きている自分へ 着実に歩みを進めているようです。ひょっとすると看護婦師の仕事を再開されることあるのかも、もしそうなったら自分の経験を活かして 患者さんの気持ちを汲ん メール 良い 看護をされるだろうななどと 密かに思っているところです。

 

 

お医者さんにとっては、患者一人一人は、毎日の何十人も見るうちの一人です。
でも、患者サイド見ると違いますね。
実はステロイドを塗ることに、その患者さんの人生観が詰まっている人もいます。


いろいろな思いがあって、ステロイドを使い、ステロイドを止めと、やってます。
そんな思いを分かってくれるお医者さんっていいですよね。
血が通った診察ができるお医者さん。

僕がステロイドに嫌気がさしたのも、西洋医学に疑いを抱くようにのも、お医者さんのこういった態度が原因でした。

顔を見ず、服をペロっとめくって、「あー、ひどいですね。じゃステロイド出しておきます」って言われると、もうこの先生はやめとこって思います。嫌な思いしますよね。

 



アトピーの原因は未だ確立してません。
このことが多くのアトピー患者を苦しめていますね。

清水先生は、志高く、「原因を究明し、病気を治したい」と皮膚科になりました。でも医療現場は原因不明なことばかり。
学会で掲げられた原因論をベースにした治療方針を立てても、臨床の場では通用せず。
そんな経験を多くします。

■常識破りの指導で、アトピー改善!


アトピーの治療方針に納得づきず、明確な成果がでないことにいらだっていた清水先生ですが、
ある経験をします。

それは、学会や従来のアトピーの治療方針とは大きく異なることをやった時のことです。
厳しい食事制限中のアトピー患者に、食事制限を解き、なんでも食べて良いと指導する。
厳しい食事制限の患者に、真逆の指導をしたのです。
「これからは、なんでも食べてもいいよ。」と。
そうすると、その患者さんはどうなったでしょう。
なんと、その後たった3週間でよくなりました。

この経験から、清水先生は、従来のアプローチ以外に、有効なアプローチがあることに気づきました。

それがセラピーを利用したアプローチです。

■アトピーにブリーフセラピー



原因究明にフォーカスするのではなく、現実に起きている問題やその解決にフォーカスすること。これがブリーフセラピーのスタンスです。

アトピーも原因がわかならい。だから、原因究明にリソースを使っても無駄。(徒労に終わることが多い)

だから、患者さんがどうありたいかという理想を叶えるためにリソースを割き、
患者さんの行動を促すブリースセラピーはアトピーの性質なわけです。

アトピーを治すことが目的なのか?アトピーを治してしまえばそれでいいのでしょうか。

それとも、人生を大いに楽しみ、その人らしい喜びを叶えていくことのほうが大事なのではないでしょうか。

■「掻いてもいいよ」という魔法の言葉

清水先生が思う診療方針です。

  • アトピーは原因がわからなくても治る。
    必要なのは アトピーがもたらす悪循環から抜け出すための取り組み。
  •  医学根拠のない原因対策が患者さんや家族に大きな負担をもたらす 。
  •  治療は医療サイドの説明ではなく患者さんや家族の目線での状況把握 から開始する必要がある。そのためには話すことよりも、しっかり話を聞くことから大事。
  •  体が治っていく過程は人それぞれ。患者さんや家族の気持ちが組めないと意味のあるお手伝いはできない。よって臨床心理学の知識が不可欠。
  •  生物学的な病態や 根拠のある治療法に関しては 説明を尽くすことが必要

 

■アトピーをよくするのはカウセリングかも知れません。

まだ心理学的アプローチを皮膚科がするのは非常にマイナーです。この本を読むと、この先生の持っている優しや真摯に向き合う様子が伺えます。
あれやっちゃだめ、これやっちゃだめの世界で生きているアトピーさんにとっては、
「掻いてもいいよ」と言われるだけで、気持ちが楽になりますね。


最後は、こんな質問で締めたいと思います。

 

あなたのアトピーが治ったら、そのスッキリした体でしたいことはなんですか?